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2010年4 月30日

NO.10-3(NO.10-1関連その2)才能(得意)を考える

今回ご紹介する書籍は、「キャリア・アンカー」です。


著者であるシャイン氏(MIT工科大学スローン経営大学院名誉教授)は、社会心理学の第一人者で、組織文化、組織開発、キャリア開発の面で、日本の企業にも多くの影響を与えています。


シャインは述べています。「まず経営者(管理者)であるアナタが、自分の“キャリア・アンカー”を知ることが先決だ」と。


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キャリア・アンカー―自分のほんとうの価値を発見しよう(エドガー・H.シャイン 著)

 

 

☑ひとは、キャリアの進展につれて、はっきりとした自己概念をはぐくんでいきます。 自己概念は、以下の問いに対する、ある程度明示的な答えがその中身となっています。

1.自分の才能、技能、有能な分野はなにか。自分の強み、弱みはなにか。

2.自分の動機、欲求、動因、人生の目標はなにか。なにを望んでいるのか。なにを望ま

ないのか。

3.自分の価値観、つまり自分がやっていることを判断する主な基準はなにか。

 

 

キャリア・アンカーはひとの自己概念の一要素なのです。つまり、あるひとが、どんなに難しい選択を迫られたときでも放棄することのない自己概念です。

 

 

 

キャリア・アンカーにはつぎの8つのカテゴリーがあることが明確になってきました。

(内容については書籍を参照ください:質問票で回答者のアンカーが判明します)

①「専門・職能別コンピタンス」 ②「全般管理コンピタンス」 ③「自律・独立」 

④「保障・安定」 ⑤「起業家的創造性」 ⑥「奉仕・社会貢献」 ⑦「純粋な挑戦」

⑧「生活様式」

 

 

 

キャリア・アンカーとは、どれが自分のアンカーなのかについて、無理にでも選択を迫られた場合、どうしてもあきらめたり捨て去ったりができないひとつの拠り所であると定義されます。そのひとのパーソナリティの階層上で最上位に位置づけられるたったひとつのセット(才能、価値観、動機からなるセット)がキャリア・アンカーです。

 

 

 

キャリアを歩むひとがまずやるべきことは、自分自身の洞察を高め、その結果を雇用者である組織のキャリア関連マネージャーと共有することです。個人としては組織とはっきり話し合う機会をもち、賢明な選択をしなければなりません。経営者や組織が従業員をよく理解し、ひとりひとりに有効なキャリアを決めてくれるだろうということを期待するのは現実的とはいえないでしょう。

 

 

 

☑組織と経営者は以下の3つの点から手をつけることができるでしょう。

1.   より柔軟性のある キャリア・パス、インセンティブ制度、報酬制度を新たに設ける

2.   自己洞察、自己管理を促進する

経営者(管理者)は、自分自身のキャリア・アンカーを分析し、より突っ込んで自分自身のキャリアを管理すべきです。そうすることで部下に手本を示すことができます。

3.   組織がキャリアを歩むひとに何を要望しているのかを明確に示す

組織は、いろいろ異なる仕事の特徴をもっとはっきり分析し、伝えなければならない。

 

 

2010年4 月28日

NO.10-2(NO.10-1関連その1)才能(得意)を考える

今回ご紹介する書籍は、「さあ、才能に目覚めよう」です。


タイトル通り、まさにアナタの才能を目覚めさせてくれます。 読者が書籍中の設問に答えると、全34の資質の内から「回答者が優位を占める5つの才能、資質」 が判定(200万人のデータベースに基づき)されます。


アナタも、自分の “5つの才能” を発見してみて下さい。


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さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす(マーカス・バッキンガム&ドナルド・O.クリフト著)

 

成功を収めた全ての人々に共通すること。それは、自らの強みを見つけ、自らの才能を磨き、仕事に活かす術を知っていること。

 

 

「強み」とは、ひとことで言ってしまえば、「常に完璧に近い成果を生み出す能力」のことである。そして強固な人生を築く最も大切な3つの原則は、

強みは首尾一貫することができて初めて、真の強みになる。

自らの職務に関わる全ての業務に適した強みを持つ必要はない。

傑出した存在になるには強みを最大限に活かせ。 ということだ。

 

才能とは:無意識に繰り返される思考、感情、行動のパターンである。才能となるさまざまな資

質、それは《ストレングス・ファインダー》で見つけてほしい。

知識とは:学習と経験によって知り得た真理と教訓である。

技術とは:行動のための手段である。

 

簡単に言ってしまえば、技術と知識を使って天性の才能に磨きをかけると、強みになるということだ。言い換えると、かかる業務に必要な天性の才能がなければ、決して強みを築くことはできないということである。

 

 

☑《ストレングス・ファインダー》の目的は、強みになりうる最も優れた天性の才能を見つけることだ。そのために我々は強みとなりうる「34の資質」をプロファイリングの測定基準とした。本書のカバーの裏を見ていただきたい。英数字が書かれているはずだ。それがあなたのIDナンバーである。それを控えたら、インターネットに接続し、http://www.strengthsfinder.comにアクセスし、実際の設問に取りかかることをお勧めする。

 

 

☑《ストレングス・ファインダー》は設問の解答を評価し、「34の資質」の中から、「あなたの優位を占める5つの資質」を判断する。優位を占める「5つの資質」は順位に関係なく全てに自動作動装置を備えている。強みを築くにはなくてはならない存在なのだ。

 

 

☑強みを土台にした企業を築くための、従業員に関する前提は次の2つに収斂される。

人の才能は一人ひとり独自のものであり、永続的なものである。

成長の可能性を最も多く秘めているのは、一人ひとりが一番の強みを持つ分野であ

る。

 

200万人を対象に行われたインタビューをもとに、設問に答えたら、34の資質の中から、当該者の 「優位を占める5つの才能、資質」 の結果が分かるようになっている。

 

34の資質(強み)】

アレンジ、 運命思考、 回復志向、 学習欲、 活発性、 共感性、 競争性、

規律性、 原点思考、 公平性、 個別化、 コミュニケーション、 最上志向、 自我、

自己確信、 社交性、 収集心、 指令性、 慎重さ、 信念、 親密性、 成長促進、

責任感、 戦略性、 達成欲、 着想、 調和性、 適応性、 内省、 分析思考、 

包含、 ポジティブ、 未来志向、 目標志向 

2010年4 月26日

NO.10-1(メインコラム)才能(得意)を考える

今回は、才能ついて考えてみたいと思います。


①まず、才能は誰もが持っているものです(才能は得意と言い換えてもいいでしょう)。

②また、自分の才能と他人の才能を比較することには意味がありません。なぜなら、人は複数の才能を持っていて、その組み合わせは無限通りあるからです。つまり、才能はアナタだけのユニークなモノなのです。

③それでは、どのような才能があるのでしょうか? 私は、これまで多くの方の才能に接してきました。そして“ウナギのタレ”のように継ぎ足してきた“才能の一覧”は次のとおりです。


 (1)努力する才能   

・小さな事を継続的に積み重ねることができる力   

・学習欲、知識欲、達成欲、上昇欲などの自己成長志向を行動に繋げる力   

・貢献欲、達成欲、責任感などの組織・社会貢献志向を行動に繋げる力


(2)特定分野(含む:その周辺分野・延長分野)における能力・スキル修得の才能   

・飲み込みの速い特定分野   

・いっきに上達した特定分野   

・過去に習得した中で成長意欲、興味、関心が高い特定分野


(3)人に対するインパクトの才能   

・溢れるようなポジティブ・エネルギー   

・周囲の人にエネルギーを吹き込む力


(4)人間の関係に関する才能   

・人間関係における感情の機微を感じ取り、共感する力   

・誠実さ、無私・利他、志の高さが訴える力   

・人との絆を大切にし、その人達に自分を役立てようとする意志


(5)左脳的思考の才能   

・数値に対する適応力   

・データ・事柄を記憶する力、分析する力   

・仕組みを論理的に組み立て、追求していく力


(6)創造性の才能   

・個々のデータ・事柄から新たなパターンやチャンスを発見する力   

・ばらばらな概念を組合せ、あるいは統合し、新たな概念・アイデアを生み出す力   

・直感的・視覚的(デザイン・ストーリーなど)に人の感性・感情に訴える力



アナタだけが持つ“才能のユニークな組合せ”をアナタが知ること。それが全ての始まりです。


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Kimo



才能の組合せは、人の数だけある!!
 

2010年4 月23日

NO.9-3(NO.9-1関連その2)経営指標を考える

リーマン後、日本においてもアメリカ産“株主至上主義経営”に対する揺り戻しが始まりました。


 その揺り戻しの変化は、日本のビジネスパーソン向けの会計本にも影響が出始めました。


今回、ご紹介する「実学入門 経営がみえる会計」もその1つです。 アナタは「アメリカ産“ROA経営”の本質」をどのように捉えますか?


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実学入門 経営がみえる会計―目指せ!キャッシュフロー経営 (田中 靖浩 著)

 

 

 

赤字転落した会社の「一年間の赤字額(損益計算書)」を「利益剰余金(貸借対照表)」と照らし合わせてみてください。これである程度、赤字の深刻度をはかることができます。たとえばサブプライム不況で赤字転落となったトヨタ自動車ですが、赤字転落直前の2008年3月期決算では10兆円を超える利益剰余金を有しています。ということは今後、一時的に1000億円の単年度赤字を計上したとしても、それは利益余剰金に対して1%にすぎないわけです。

 

 

 

☑利益率アップのためのコスト削減はたしかに大事ですが、もうひとつの方法として「商品の付加価値アップ」も考えなくてはいけません。「ここでしか買えない」商品をいかに作るかが商売上とても重要だということなのです。モノ余り時代に利益を稼ぐのは、商品の付加価値しかありません

 

 

 

☑経営者が認識すべき、ビジネス上の課題は二点あるといってもいいでしょう。

利益を稼げる体質にあるか(付加価値の高い商品か?)

カネの状態はどうか、仕入れすぎ(作りすぎ)ていないか?

そしてこの2点は、損益計算書とキャッシュフロー計算書の二つを検討することによって、はじめて明らかにすることができます。損益計算書に利益が出ているからといって、安心しないでください。会社を滅ぼす危機は「倉庫」に潜んでいるのです!

 

 

 

 

☑資本利益率のなかで、90年代後半から多くの企業に採用されたのがROEでした。株主資本に対する利益率をはかるというこの指標は、「株主重視の経営」というテーマとも相まって、日本に浸透してきました。ROEの意味するところは、

利益を上げること

資産に対する売上の回転率を上げること

①と②が達成できたら、たくさん負債を増やして商売の規模を大きくすること

以上の三点です。

 

 

 

 

☑貸借対照表を圧縮するもっとも簡単な方法は「カネを生まない資産を処分する」、そして「処分して得たカネで借金や資本を返す」ということです。たしかに余分な資産は圧縮すべきです。ただ「カネの成る木」まで処分しては何のために商売しているのかわかりません。この点は、よくROE経営の欠点であるともいわれます。ROEは自己資本を圧縮することで計算上アップするため、縮小均衡につながるのです。これはダイエットとよく似ています。単純に資産を圧縮するのではなく、「なぜ売らねばならない事態におちいったか?」と考えることが重要なのです。

 

 

 

2010年4 月21日

NO.9-2(NO.9-1関連その1)経営指標を考える

今回は、「9-1(メインコラム)の関連その1」として、ジャック・ウェルチ氏の書籍を紹介します。


ジャック・ウェルチ氏は、「事業を経営している人が実際に使える指標が三つある。

社員のやる気、顧客満足度、そしてキャッシュフローだ」と述べています。


 それでは、ジャック・ワールドへ。


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ジャック・ウェルチの「私なら、こうする!」(ジャック・ウェルチ 著)

 

☑会社に「素直さ」を植えつける

まずあなたが素直になることだ。それが唯一の選択肢だ。誰かが奥歯に物の挟まったような話し方をしたら、質問して、無意味なたわごとを切り捨て、真実を探し出すことだ。「ほんとうのところ、何をおっしゃろうとしているのですか?」と尋ねればいい。

 

 

☑大きな会社でも小さな会社でも使える戦略

戦略は流動的でなくてはならない。小さな会社は、そして大きな会社もだが、五つの質問を突き詰めていけば戦略にたどり着くことができる。①競争する市場はどんな状況か? ②最近、競争相手は何をしているのか? ③私たちは最近、何をしたのか? ④夜眠れなくなるような出来事あるいは起こりそうな変化があるとすれば何だろう? そして、⑤それらのことをすべて勘案して、私たちは勝つためにどう行動すればいいのだ?

 

 

☑事業全体が先細り

優れたリーダーが事態を明確に整理するために、かの偉大なピーター・ドラッカーが五〇年近く前に発した質問を、鏡に向かって自問自答する。「もし、あなたが今の事業をしていないと仮定したら、あなたは今日その事業に参入しますか?もし答えがノーであれば、ドラッカーが言ったように、あなたは第二の厳しい質問に立ち向かわなくてはならない。「その事業をあなたはどうするつもりですか?

 

 

☑あなたの会社の健全性

事業を経営している人が実際に使える指標が三つある。社員のやる気、顧客満足度、そしてキャッシュフローだ。最初に社員のやる気のレベルだ。完全に匿名にして、少なくとも年に一度は調査を行わなくてはならない。「みなさんは、会社の目標を完全に理解し、受け入れ、支持していますか?」「会社はあなたのことを考慮して、成長の機会を十分に提供していると感じていますか?」「社長がスピーチや年次報告書で話していることと、あなたが毎日従事している業務とも関連性を感じていますか?」などと尋ねるのだ。

 

 

☑直感に頼っていいとき、ダメなとき

一般論として、取引案件に関しては直感が当たることが多く、人を採用するとなると当たらないことが多い。だから、取引条件を見るときには、数字を検討しよう。それはもちろんだ。だが、最終的にはあなたの直感に大きな期待をしよう。反対に人を採用するときに、本能に依存するのはあまりよい考えではない。本能は候補者に一目惚れする傾向があるからだ。だから人材採用の判断においては、自制心を奮い起こして直感を疑い、その直感を再度確認するよう部下に言うべきだ。