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2012年6 月22日

NO.112-3(NO.112-1関連その2)ソニーの姿VSトヨタの姿

今回は、「112-1(メインコラム)の関連その2」として、ご紹介するのは、「自動車新世紀 勝 者の条件」(日本経済新聞社 編)です。

 

自動車業界が「ビック・スリーからスモール・ハンドレッド」の時代に突入する中、トヨタと言え ども転落する可能性があります。

 

「自動車新世紀 勝者の条件」(日本経済新聞社 編)

 

☑電気自動車の内部構造はガソリンで動く内燃機関の自動車に比べ、とても簡素である。部品の点数は内燃機関の車が1台約3万点とされるのに対し、電気はその3分の1。モーターと電池が自動車の性能や商品力を左右し、エンジンのほか自動変速機、車輪制御のディスクプレーキなどは消えていく。電池とモーターは自動車メーカーが内製できない可能性も出てくるため、付加価値は旧来型自動車産業の外に移転し、パソコンや薄型テレビで起きた「アセンブラー(組み立て会社)の地盤沈下」が自動車産業にも起きる。新しい時代はすぐそこまで来ている。

 

☑バフェットは08年秋にBYDに約2億3000万ドルを投じて株式の10%を買い取ることを決めた。コカ・コーラなど強いブランド力と安定した収益力を持つ大企業を好んできたバフェットにとって、新興国で、しかも中国企業に投資するのは異例。BYDが公表するE6の性能は日本勢をはるかにしのぐ。1回の充電で走れる距離は400キロメートル。三菱自動車の「i-MiEV(アイ・ミーブ)」の実に2.5倍だ。

 

☑BYDが電池技術を武器に電気自動車時代の「インテル」を目指すなら、「アップル」を目指す企業もある。米電気自動車ベンチャーのテラス・モーターズだ。電池やモーターなど必要な部品を外部から調達して自らはデザインと最終製品の開発や品質管理に徹する。「電気の天才」と呼ばれ、19世紀末から20世紀初頭に活躍した発明家、ニコラ・テラスの名を冠するテラス・ロードスターは、電池とモーターだけで走る電気自動車だ。

 

☑世界で続々と誕生する自動車ベンチャー。それは、自動車産業がいま、100年に1度の構造転換期に直面していることを如実に示している。T型フォードが世に送り出されてから、自動車産業の主役はずっとガソリン車だった。100年あまりもの間、主役の座を努めることができたのは、クルマの心臓部が、エンジンやトランスミッション(変速機)といった機械システムだったからだ。クルマの性能に直結するこれらの部品は、まさに精密機械の塊。ミクロの単位で金属を削る「匠」の技術や、燃えかすが少なくなるように燃料をきめ細かく噴射する技術など、素人がすぐに作り込めるものではない。ガソリン車ではエンジンなど駆動機構を大量生産するのに500億円規模の投資が必要だが、電気自動車なら極端にいえば、組み立てスペースを確保すれば済む。電池やモーターは汎用性が高い部品だから、外部から調達することが容易だからだ。

 

☑クルマの電気化が引き金を引いた、今の競争環境の変化を、東京大学特任教授の村沢義久は「ビック・スリーからスモール・ハンドレッド へ シフトした」と表現した。既存の自動車メーカーが勝ち残れる保証はどこにもない。

2012年6 月20日

NO.112-2(NO.112-1関連その1)ソニーの姿VSトヨタの姿

今回は、「112-1(メインコラム)の関連その1」として、ご紹介するのは、「サラリーマン再起動マニュアル」(大前 研一 著)です。

 

大前氏は、世界中の企業間競争において「一般管理費・販売・流通コストが50%を越えるようなNEC、富士通、ソニーは、激烈な価格競争の中で生き残れないだろう。」と述べています。

 

「サラリーマン再起動マニュアル」(大前 研一 著)

 

☑未だに日本の経営者のほとんどは、IBMがパソコン事業を中国のレノボに売却したことの意味を理解していない。これは、いわばパソコンが小麦粉と同じになったということ、つまりコモディティ(日用品)化したことだ。一般管理費・販売・流通コストが50%を越えるようなNEC、富士通、ソニーは、激烈な価格競争の中で生き残れないだろう。

 

☑アップルのiPod、iPhone、パソコン。ソニーのPS2、PS3、PSP。ニンテンドー DS、Wii。HPやレノボのパソコン。ノキアやモトローラの携帯電話。シスコシステムズのルーターも、みんな台湾のフォックスコン製だ。日本語、中国語、英語の3ヶ国語を操って日本企業、欧米企業、中国企業とビジネスができるのは台湾企業しかないのである。

 

☑新大陸では、検索エンジンの提供者(水先案内人)ならコミッションを取る側に回り、商品やサービスの提供者なら検索結果の最初に出てくる側に回ること。それが生き残っていくための最大の条件なのである。ところが、日本の経営者は「水先案内人」のグーグルの時価総額が17兆円になった理由がわかっていない。

 

☑日本の小売業は「現場力」が完全に不足している。その理由は統計に頼りすぎているからだ。本社部門に立て籠もり販売データだけを頼りに現場感覚をおろそかにしている。それが「顧客との接点」を失っている最大の原因だと思う。

 

☑新大陸の放送通信分野では、デジタル化したテレビ局がインターネットサービスの ブックマークの一つになってしまう。すでにアメリカではティーボ(テレビ番組の自動録画サービス)のCMスキップ機能によって、テレビ番組からスポンサー離れが起き、テレビ局はCM収入が急減して存亡の危機に直面している。

 

☑これまで多くの企業は「Do More Better」でやってきた。新大陸の時代では、そういうやり方は通用しない。そこで重要になってくるのは、既存の組織にとらわれないプロジェクト、自己否定するプロジェクトを推進するという発想である。それを仕切る能力「プロジェクト・マネージメント力」が新大陸のサラリーマンの「自活・自衛」の条件となる。

 

☑“仕事の鬼”と呼ばれている人が人間の心理や集団心理を勉強しないまま上司になると、権限や業務知識をふりかざして仕事をしようとする。これが一番いけない。これはアメリカの経営学でも「オーナーシップ」という重要なジャンルになっている。オーナーシップとは「自分がやらなければ」というメンタリティのことであり、それを増大させるのは、私の言葉では「ヒーロースポット」(自分がヒーローになれる場所)である。

2012年6 月18日

NO.112-1(メインコラム)ソニーの姿VSトヨタの姿

NO112のメインコラムのテーマは、「ソニーの姿VSトヨタの姿」です。

今回は、大学生が企業理解を深めるためにどのような視点でアプローチすればよいのか?

日本を代表するトヨタとソニーの2つの企業を使って、そのヒントを提供します。

 

ゴールデンウィーク明けに各社の2011年度決算(2012年3月期決算)が発表されました。

中でも、新聞各紙はソニーの決算を大きく取り上げました。

ソニーが、当期純利益4,566億円6,000万円、という大幅な赤字を計上したからです。

大学生の皆さんは、この4,500億円という赤字額をどう捉えますか?

「大きな額なので心配だ」「ソニーは大会社だから心配はない」「テレビ事業を売却すれば問題ない」などなど、捉え方はさまざまでしょう。

実は、トヨタ自動車は、2009年度に今回のソニーとほぼ同額の4,369億3700万円、という大幅な赤字を計上しています。

ではこのトヨタの赤字額はどう捉えますか?

さて、ここで2011年度のソニーの連結決算の数字をもう少し詳しく見てみましょう。

(P/L)売上高: 6兆4,932億円、     当期純利益: △4,566億円、

(B/S)利益剰余金: 1兆0,844億円、  総資産: 13兆2、956億円、

 

次に2009年度のトヨタ自動車の連結決算の数字を見てみましょう

(P/L)売上高:20兆5,295億円、     当期純利益: △4,369億円、

(B/S)利益剰余金: 11兆5,316億円、 総資産: 29兆0620億円、

 

ここで「赤字額のダメージ度」を比べてみましょう。

「当期純利益」と「利益剰余金」とを照らし合わせてみてください。

ソニーの当期純利益(赤字額)は、利益余剰金に対して42%に相当します。

トヨタ自動車のほぼ同額の当期純利益(赤字額)は、利益余剰金に対して3.8%にすぎません。

 

では、収益をもたらす源泉である総資産が10%毀損(きそん)した場合の、

陳腐化のダメージ度」を比べてみましょう。

ソニーは、「総資産額」の10%が毀損すると、1兆3,295億円の損失が発生します。

トヨタ自動車は、「総資産額」の10%が毀損すると、3兆円に近い2兆9,062億円もの損失が一気に発生します。

 

変化が激しい時代の巨大企業の舵取りは、本当に難しいのです。

 

ソニーは次世代テレビ、トヨタ自動車は電気自動車の覇権争いに敗れれば、一気に転落するリスクを内包しているのです。

どうですか?

誰かの意見、新聞記事を鵜呑みにするだけでなく、自分の手と頭で情報を分析し、 あなた自身の判断(見方)を見出してください。

誰のでもない自分の問題なのですから。

2012年6 月15日

NO.111-3(NO.111-1関連その2)シンプルな問い

今回、(111-1のメインコラム)の関連資料としてご紹介するのは、「経営者に贈る5つの質問」(P.F.ドラッカー 著)です。

 

問いは5つです。5つとも直球です。

 

「経営者に贈る5つの質問」(P.F.ドラッカー 著)

 

■本書には、2つの目的がある。1つは読者自身の考えの助けとなることであり、もう1つは組織における検討と決定の助けとなることである。したがって、本書から最大限のものを引き出そうとされるのであれば、とくに次の3点をお勧めしたい。

第一に、あなたの組織とその顧客、あなたの組織をとりまく環境のトレンド、を精査していただきたい。

第二に、本書の質問の1つひとつに答えていただきたい。

第三に、ワークショップ、ヒアリング、その他によって考えを交わしていただきたい。

 

本書の具体的な使い方について、私からの希望は1つしかない。大急ぎでは読まないでいただきたい。「5つの質問」は一見してシンプルである。だが、くり返し考えていただきたい。質問と格闘していただきたい。これら「5つの質問」は、正面から答えていくならば、必ずや、各位のスキルと能力とコミットと深化させ、あるいは向上させていくはずである。ビジョンを高め、自らの手で未来を築いていくことを可能にするはずである。

 

【質問1】われわれのミッションは何か?

・われわれが現在ミッションとしているものは何か?

・われわれが直面している問題は何か?

・われわれにとっての機会は何か?

・われわれが現在ミッションとしているものは見直す必要があるか?

 

【質問2】われわれの顧客は誰か?

・われわれの活動対象としての顧客は誰か?

・われわれのパートナーとしての顧客は誰か?

・われわれの顧客はどのように変化しつつあるか?

 

【質問3】顧客にとっての価値は何か?

・活動対象としての顧客にとっての価値は何か?

・パートナーとしての顧客にとっての価値は何か?

・顧客に学ぶべきことは何か? ・どのようにして顧客に学ぶか?

 

【質問4】われわれにとっての成果は何か?

・われわれは成長をどのように定義しているか?

・成果をあげることに成功しているか?

・成果をどのように定義するか?

・何を強化し何を廃棄するか?

 

【質問5】われわれの計画は何か?

・ミッションは変えるべきか?

・われわれの目標は何か?

2012年6 月13日

NO.111-2(NO.111-1関連その1)シンプルな問い

今回は、「111-1(メインコラム)の関連その1」として、ご紹介するのは、「1分間 意思決定」(スペンサー・ジョンソン 著)です。

 

シンプルな「「問い」が持つ“鋭さ”を感じます。

 

「1分間 意思決定」(スペンサー・ジョンソン 著)

 

☑不確かなことに基づいて決断をためらったり、中途半端な決断をしたりしない。常に的確な決断を下すために、「実際的な問い」によって頭を働かせる。「内面的な問い」によって心を尋ねる。「実際的な問い」をして、「内面的な問い」で心のなかをのぞいたあと、もう一度「実際的な問い」をする。それでさらによい決断ができるはずだ。

 

☑「実際的な問い」とは、①私は本当に必要なことに応えているだろうか。②選択肢がわかっているか。そして、③その選択肢を考え抜いているだろうか?

 

①「ただ自分が望んでいることなのか、それとも本当に必要なことなのか?」 本当に成功する人は第一に、必要なことを追求するものだ。たとえば、だれもが素晴らしい家をほしがるが、必要なのは愛に満ちた家庭だ。

②まず、気づいていない選択肢がいくつかあるはずだということを知ること。人に聞いたり、必要な情報を集めたりして。人々が事実をどう受けとめているかということも大事だ。

③それぞれの選択肢を「それでどうなるだろう?」「それからどうなる?」「それから次は?」と自問し、よい結論が出るまで考え抜くこと。

 

 

☑「内面的な問い」はこうだ、決断を下すとき、①自分に正直になっているか。②直観を信じているか。そして、③自分の価値を信じているか?

 

①私は誠実ということ、つまり真実を認めることが自分のためになるということが分かってなかった。自尊心のために幻想を捨てられなかった。だから、的確な判断をするためには、真実を認め、自分に正直にならなければならない。

②直観を働かせて、決断を下すときどう感じているかに注意すれば、過ちを避けることができる。恐れる気持ちで決断を下してはいけない。けっしていい結果にはならない。当を得たという感じがなければ、その決断はダメで、変える必要があるのだ。

③自分が何を信じているかによって、決断は変わる。とくに自分の価値を信じているかどうかが大事だ。本当のところ、何を信じているだろう。それを知るには、自分の行動をふりかえってみることだ。本当に自分の価値を信じていたら、もっと違う決断をしていたのではないか? 常に的確な決断を下すには、自分の価値を信じなければならない。

 

 

☑すべきことは、本当のことに「イエス」を、幻想に「ノー」を言うことだ。

これらの2つの問いを検討して頭と心を働かせればよりよい答を見いだすだろう。