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2012年11 月11日

NO.130-1(メインコラム)食は人なり

今週のテーマは「食は人なり」です。

私事ですが、先日「江戸ソバリエ」の資格を取得しました。

「食は人なり!」と言いますが、人好きの私。「そば(蕎麦)こそが人なり!」との思いからそば(蕎麦)の資格を取得してしまったという訳です(笑)。 

 

ではここで食通界の両横綱に登場していただきます。

 

【食通界の西(洋)の横綱】

かのフランスの美食家 ブリア・サヴァラン(1755~1826)は、

■自著「美味礼賛」の中で、

どんなものを食べているか言ってみたまえ。君が“どんな人間か”を言い当ててみせよう。

と自信たっぷりに述べています。

 

 

【食通界の(極)東の横綱】

一方、かの日本の文豪 夏目漱石(1867~1916)は、 作品の登場人物が人物像を「そば」を使って巧みに表現しています。

■漱石の代表作の1つ「坊ちゃん」を見てみましょう。

坊ちゃんは無鉄砲な新米教師、坊っちゃんが赴任先の四国・松山で珍騒動を繰り広げる物語ですが、トラブルの原因は、都会育ちの坊っちゃんと田舎の人たちの考え方や生活リズムのズレにあります。

文化人で進取の気性に富んだ坊ちゃん(漱石)は、田舎のテンポがどうも気にくわなくて、随所に都会との比較や田舎の悪口が出てきます。

そして都会派の坊っちゃん(漱石)は大のそば好きときてます。

ある日、そば屋を見つけた坊ちゃん(漱石)は、蕎麦屋に入らないではいられず暖簾をくぐります。 その状況が次のように書かれています。

そこで看板の下のほうに「東京」と注が書かれてある店に入り、「ねだん付け」の最初に張りつけられている「天麩羅」を注文した。 (中略) 久しぶりのそばだったので四杯も平らげてしまった。』 と。

江戸の牛込馬場下横町(現在の東京都新宿区牛込喜久井町)生まれの坊ちゃん(漱石)。 かなりの「見栄っ張り」で「かっこつけ」のようです。

 

■漱石のもう1つの代表作「吾輩は猫である」に登場する苦沙彌先生は、人生や世の森羅万象などさまざまな事に対して興味を持ち、訪れる客達と一緒になって社会を風刺する様が面白く描かれています。

またその様を迷い込んだ1匹の猫(吾輩)が茶化すスタイルで進行していきます。

或る時 苦沙彌先生のところへ迷亭氏なる客人が訪れ、昼飯に“そば”を食する描写があってこれが面白く書かれています。

迷亭氏が食通ぶって、“そば”はこうして食べるものだと、次のように説明します。

山葵(わさび)をつゆの中にたっぷりと溶かし込み。汁はたっぷりつけるものではないと、箸を使ってつまみあげる。(中略)三分の一位を汁につけ、鯉の滝登りのごとくズーズーと音を立てて流し込む。』と。

 

迷亭氏のような人、現代の我々の周りにもいますよね。

 

そば(蕎麦)は人なり!!

2012年11 月 9日

NO.129-3(NO.129-1関連その2)もしドラッカーがキャリアコンサルタントだったら!(もしキャリ)

ブログNo129の2つ目の参考資料としてご紹介するのは、「若者は なぜ3年で辞めるの か? 年功序列が奪う日本の未来」(城 繁幸 著)です。

 

会社のビジョンと自分のビジョンとの一致点を見いだせないなら、 「自分で主体的に動き始める必要がある。」と著者は述べています。                         

 

「若者は なぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来」(城 繁幸 著)

 

☑一段ずつ出世していくシステムの崩壊。  

これまでは、ポスト配分が受けられなかったとしても、定期昇給という名のセイフティネットにより、50代にもなれば、一家の長にふさわしい報酬が保障された。それが、継続的成長の終焉により定期昇給制度の維持が困難(セイフティネット喪失)となり「序列があがらない以上、基本的に報酬はそれ以上あがらない」という事実が出現。 一方、継続的成長の終焉により「数少ない管理職ポストの空席待ちに、その一つ下の序列の30代から40代の社員が長蛇の列をなしている」。いまの若者は、ただの下働きで生涯を送るはめになる可能性が高い。

 

☑若者にツケを回す国。  

定期昇給のない、かといって成果主義による大抜擢もないでは、若年層としては「やってられない」ということだ。経営者としては、株主のために利益を上げ続けるという使命がある。彼らの価値観で言えば、利益を出すための踏み台が、たまたま若者だったというだけの話だ。派遣社員の拡大、新卒雇用の削減、年金保険料の引上げ、すべては社会の発展のためではなく、自らを延命させるためだけに若者を搾れるだけ搾り取ろうとし始めたのだ。

 

☑10年後の自分はどうなっているのか?  

年収で言えば、30代後半から40代前半で、昇給は完全にストップすることになる。「あれ、自分はひょっとして一生平社員で終わるのか?これ以上、給料が上がらないのか」と気付いた頃には手遅れの可能性が高い。

 

☑いま、若者がなすべきこと。

自分の乗ったレ-ルはどこに通じているのか、自分の欲するものはなんなのか。それがレ-ルの先になさそうだ、と感じるなら、自分で主体的に動き始める必要がある。  ①上司に対して、自分の希望を伝え、望むキャリアに沿った業務を勝ち取る。  ②社内公募やFA制度を利用してキャリアを形成していく。  ③それでも解決にほど遠いなら、転職を検討する。  行動を起こすのは、早ければ早いほどいい。

2012年11 月 7日

NO.129-2(NO.129-1関連その1)もしドラッカーがキャリアコンサルタントだったら!(もしキャリ)

ブログNo129の参考資料としてご紹介するのは、「マネジメント信仰が会社を滅ぼす」(深田 和範 著)です。

 

著書の中に次の一文があります。

 

著者が一番言いたかったことだと思います。

『ビジネスを進めるうえで重要なことはマネジメント理論ではないし、成功する可能性でもない。ビジネスを進める人の「これをしたい」という意志こそが最も重要なものである。』

 

「マネジメント信仰が会社を滅ぼす」(深田 和範 著)

 

☑ビジネスには、それを行なう者の「意志」が必要である。ところが、経営者や管理職がマネジメント信仰に陥っている企業では、「こうする」「こうしたい」という意志がまったく示されず、そのかわりに「こうあるべき」とか「こうするべきではない」という意見ばかりが主張されるようになる。自分で行動する気がないからか、あるいは成果を生み出す自信がないからか、建前論的な意見ばかりが交わされ、具体的な行動は何一つ起きない。

 

☑マネジメントでは、リスクを回避するために様々な管理を行う。管理が行き過ぎるとビジネスに支障が出てくることがあるのだが、その責任は誰もとろうとはしない。皮肉な話だが、最近では「リスク回避を行うマネジメント自体がビジネスにおける最大のリスク」と言える状態になっている。

 

☑今や、サラリーマンのエリートコースとは、大企業で組織をマネジメントする立場になっていくことととらえられている。近年、高度な技術をもつ専門職や自分で新ビジネスを始める起業家も世間で評価されるようになってきたものの、いまだにマネジメントをする立場のほうが経営にとって重要で地位が高いものと考える傾向が強い。なぜ、日本企業において、ビジネスよりもマネジメントのほうが高い立場になっているのであろうか。社員の処遇を決めているのが、ビジネスではなくマネジメントをする側の人間だからである。

 

☑既存のビジネスに大きな問題がない場合、マネジメント重視であっても会社の経営は上手くいく。しかし、既存のビジネスに限界が来ている場合には、マネジメントを徹底したところで経営はうまくいかない。むしろ、「マネジメントさえ徹底すれば、この苦境を脱出できる」と都合のよいことばかりを考えて、根本的なビジネスの問題解決はされず、経営は日を追うごとに悪い状態になっていく。

 

☑今、私達が主体的に選択しなければならないこととは、自分自身のキャリアであり、生き方に他ならないということになる。「他にできることがないからとりあえず今の仕事を続ける」という消去法で選択するのではなく、「これをしたいからやる」という、自分の意志による主体的なキャリアの選択をしていかなければならない。このような自分の意志を強く主張する人が増えないと日本のビジネスは盛り上がらず、このまま多くの企業がズルズルと落ち込んでいくだけになってしまう。これから先は何が起こるかわからない。マネジメント本や他の人の言いなりになって、自分の意志を示すことがないまま身動きがとれなくなったら、後で後悔することになる。ビジネスを進めるうえで重要なことはマネジメント理論ではないし、成功する可能性でもない。ビジネスを進める人の「これをしたい」という意志こそが最も重要なものである。

2012年11 月 4日

NO.129-1(メインコラム)もしドラッカーがキャリアコンサルタントだったら!(もしキャリ)

今回のテーマは「もしドラッカーがキャリアコンサルタントだったら!(もしキャリ)」です。

かのドラッカーは著書 『経営者に贈る5つの質問』 の中で、

『本書の具体的な使い方について、私からの希望は1つしかない。大急ぎで読まないでいただきたい。「5つの質問」は一見してシンプルである。だが実は、そうではない。くり返し考えていただきたい。質問と格闘していただきたい』と述べています。

 

【5つの質問】

① われわれのミッションは何か?

② われわれの顧客は誰か?

③ 顧客にとっての価値は何か?

④ われわれにとっての成果は何か?

⑤ われわれの計画は何か?

 

では次に、もしドラッカーがキャリアコンサルタントも兼務していたら、

私は『貴方の人生に贈る5つの質問』も合わせて提示したであろうと確信します。

(1) 貴方のこの世界における役割は何か?

(2) 貴方は誰を幸せにしたいのか?

(3) 貴方にとって与えることが出来る価値ある貢献は何か?

(4) 貴方にとって人生における成果は何か?

(5) 貴方のライフ・プランは何か?

 

『経営者に贈る5つの質問』とエッセンスが似ています。 なぜか?

それは、“優れた組織のビジョン”は“個人のビジョン”に根ざしているからです。

集団凝集性のない組織は 人を引き付けることが出来ません。

① と (1)

② と (2)

③ と (3)

④ と (4)

⑤ と (5)

 

経営者に贈る5つの質問」と「貴方の人生に贈る5つの質問」は、表裏が一体です。

この表裏、一見シンプルに見えますが、くり返し考えていただきたいと思います。

奥深くて、実は一番大切なテーマだからです。

2012年11 月 2日

NO.128-3(NO.128-1関連その2)誰にも止められない

今回(128-1のメインコラム)の関連資料としてご紹介するのは、 名著「最強組織の法則」(ピーター・M・センゲ 著)です。

 

組織には「真実へのこだわり」が存在しなくてはならない。

 

本当にその通りだと考えます。                   

 

「最強組織の法則」(ピーター・M・センゲ 著)

 

☑ラーニング・オーガニゼ-ションの5つの鍵。

①システム思考 :他の4つを統合する第五のディシプリン。

②自己マイスタリ-:自己マイスタリ-の努力は、自分の行動が世界をどう動かすかたえず学ぼうとする意欲を養う。

③メンタルモデルの克服:メンタルモデルの意識化は、現状認識の間違いを認識するのに必要な開かれた精神を培う。 

④共有ビジョンの構築 :「共有するビジョンづくり」は「変わらぬ献身」を育てる。

⇔「我々は何を創造したいのか」の問いに対する答え。 

⑤チ-ム学習:個人の視野を越えた大きな像をグル-プで探る技術を高める。

⇔「自分自身」と「世界」が個別のものとみる態度から、 世界がつながっているとみる態度へ。

 

☑システム思考は、

①見やすい解決策はほとんど役に立たないと教える。せいぜい短期的 に改善するだけで結果はなお悪くする。

②小さくてもツボを押さえた行動は適切な場所な ら重要な持続する改善を生む。この原則を「レバレッジ」と呼ぶ。

 

☑拡張プロセスは、小さな変化が積み重なっていく。「雪だるま現象」「便乗現象」 「悪循環」。

 

☑平衡(へいこう)プロセスは、システムが内に秘めた目標を維持しようとする反応。 「変化への抵抗」。「基準を動かしにくい」のは「権限や支配力を動かしにくい」から。 無理強いせず、安定と抵抗の源を発見し、そこに直接働きかける。

 

☑組織内で自己マスタリ-を義務的に導入すると、選択の自由に真っ向から対立する。 リーダ-は自分が自己マスタリ-のモデルとならなくてはならない。 また、組織には「真実へのこだわり」が存在しなくてはならない。

 

☑共有ビジョンを築くディシプリンは、個人のビジョンを奨励する。共有ビジョンに心から関心を抱くことは、個人のビジョンに根ざしている。

【成長の限界】拡張プロセスは成功の連鎖反応を生むが、気づかぬうちに平衡プロセスの 副作用も生じさせ、成功のペ-スを落としてしまう。

【経営原則】成長を無理強いせず、成長を制限している要因を取り除く。

【問題のすり替え】根本的な問題への反応を強化するため、長期的方向づけとビジョン の共有が必要。問題のすり替えの存在を見抜く3つのポイントは   

①長期に渡り徐々に悪化し、問題が一時的に改善したように見えることがある。   

②システム全体の健全性が徐々に蝕まれる。   

③無力感が徐々に増大する。