メイン

2013年8 月31日

NO.159-1(メインコラム)死とどう向き合うか

今回のテーマは 「死とどう向き合うか」です。

 

25年前、母親が癌で亡くなりました。

13年間、「抗がん剤の副作用」と「3回の手術」と戦った末に力尽きた母親を目の当りにして、悲しみを超えて少しホッとしたことを覚えています。

 

あれから25年。

今になって分かることがあります。

それは、 母親が戦っていた相手は1つではなく、2つだったこと、

1つは、「抗がん剤の副作用」と「死に至る過程で襲われる」苦痛との戦い。

2つは、「自分という存在が消滅する恐怖」との戦い。

そして母親は 最後に  1つめの戦いを放棄するために 2つめの恐怖を乗り越えて 酸素吸入器を外したであろうことを。

 

慶應大学病院の近藤誠医師は、自著『「余命3ヶ月」のウソ』の中で次のように述べています。

①「がん」には他臓器に転移する「本物のがん」と、転移しない「がんもどき」の2種類が存在する。

②転移する「本物のがん」か、転移しない「がんもどき」か、初期の段階で決まっている。

③転移する「本物のがん」だと見つかる前の初期の段階で転移しており検診も治療も無意味である。 特に手術や抗がん剤治療は余命を縮めるだけで百害あって一利なし。

④一方「がんもどき」は転移しないためなんら治療しなくても命を落とすことはない。

 

近藤氏の考え方を支持する(手術や抗がん剤治療を行わない)か支持しないかと別に、

「死とどう向き合うか」というテーマは、 宗教が生活に根付いている欧米諸国の人達と違って、

宗教を支えに「死の恐怖」と向き合うことの出来ない 多くの日本人にとって、 より深刻なテーマだと感じます。

 

私は、脳梗塞で入院していた時、ベットの中で、 死期を迎えて「じたばた」が少なくて済むよう、

「自分の死のパターンをいろいろイメージして、死をシュミレーションしてみる訓練」をしてみようと

思うに至り、今でも 時に触れ 実施しています。

そしてほんの少し見えてきたのは、 「死ぬこと」を考えるのは、「生きること」を考えるのと同義である、

という思いです。

 

その思いを込めて 最後に私の好きな言葉をご紹介します。

マンガ「ONE PIECE(ワンピース)」の登場人物が発した台詞です。

『10年後にはきっと、せめて10年でいいからもどってやり直したいと思っているのだろう。

今やり直せよ。未来を。

10年後か、20年後か、50年後から もどってきたんだよ 今。』<ONE PIECE>

2013年8 月24日

NO.158-1(メインコラム)古関裕而を知っていますか?

今回のテーマは「古関裕而を知っていますか?」です。

 

第95回全国高校野球選手権大会は前橋育英高校の優勝で幕を閉じました。

閉会式で演奏された大会の歌「栄光は君に輝く」を聞きながら今回、 この名曲を作曲した古関裕而(こせき ゆうじ)に想いを馳せてみたくなりました。

 

福島出身の作曲家 古関裕而(1909~1989年)は、 その生涯で、数多くの名曲を残し、多くの人に惜しまれ、 平成元年に80年の人生の幕を閉じました。

気品に溢れ、

威風堂々とし、 

格調高い

彼の曲の数々は、

気分が落ち込んだ時も、

気分が高揚している時も、

気分を奮い立たせたい時も、

聞く人の魂を揺さぶります。

 

そんな古関裕而の曲の中で私の好きな5曲は、

・全国高校野球選手権大会の歌「栄光は君に輝く

・早稲田大学応援歌「紺碧の空

・阪神タイガース応援歌「六甲おろし

・軍歌「ラバウル海軍航空隊

・NHK朝ドラ主題曲「君の名は」 です。

 

そして古関裕而の曲の中で私の極めつけの1曲は、

1964年に開催された東京オリンピックの入場行進曲「オリンピック・マーチ」です。

1964年10月10日の感動の開会式とともにお聞き下さい。

http://www.youtube.com/watch?v=N-jXAczTvk8

当時 私は小学校2年生でした。

2013年8 月 4日

NO.157-1(メインコラム)経営を概念化する(Ⅱ)

今回のテーマは、前回に続く「経営を概念化する(Ⅱ)」です。

 

1990年代 日本にブームを巻き起こした経営論は、 アメリカから上陸した 「選択と集中」、そして「創造的破壊」でした。

GEをV字回復させたのはこの経営論の実践者 ジャック・ウェルチ会長(当時)でした。

当時 日本の大企業のCEO(例えば 松下電器産業、例えば ソニー 例えば シャープ)は、 「俺だって日本のジャック・ウェルチだ!」とばかりに、この経営論に飛びつきました。

 

当時の日本のマスコミも、

「選択と集中」、「創造的破壊」を推進しない経営者は「経営者 失格!」とばかりに紙面で騒ぎ立てました。

そのムードが最高潮に高まった時、まるで熱病に犯されたかのように、

松下はプラズマに、

シャープは液晶に、

そしてソニーはネットビジネスに、

社運を賭けて経営資源を集中させ始めました。

その後 3社がどのような経緯を辿ったか、それは皆さんご存知の通りです。

 

現在 日本のマスコミは、

手のひらを返し、 「選択と集中」により経営判断を見誤った経営者として当時の3社の経営者を紙面で叩いています。

 

私は、

「3社の経営者は “経営を概念化する” ことに手抜きをして来た人だ」と考えます。

 

さて今また、新たな経営理論?がアメリカから上陸してきました。

その期待の星は次の2つです。

 

1つは、「コンピテンシー・トラップ」と呼ばれています。

「知の深化」と「知の探索」とのバランスを重視する考え方です。

『当面の事業が成功すればするほど「知の深化」(もっとお客様満足度を上げる)に偏りがちとなり、「知の探索」がなおざりとなるリスクが高まる。よって短期的イノベーションに偏らない、中期的イノベーションを停滞させない組織やルール作りが必要である。』というものです。

 

2つ目は、「リアル・オプション」と呼ばれています。

「計画主義」と「学習主義」とのバランスを重視する考え方です。

『計画主義(中長期計画を立案しその計画に沿って経営を進めていく)だけでは、不確実性が高い時代にチャンスを掴むことが出来ない。チャンスはトライ&エラーの学習を通じて掴める。』というもので、アップルは徹底的に「学習主義」を貫いて事業を運営しています。 

 

さてムードが高まって来ました。

おっとアブナイ。その前に大事なことを聞き忘れてました。

「アナタ。 経営の概念化。 出来ていますか?」