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2011年8 月29日

NO.76-1(メインコラム)市場の声

今週のテーマは「市場の声」です。

今から25年前、「携帯電話」は未知の産業でした。

私たちIDO(現在のau)は1988年に自動車電話サービスからスタートし、その5年後(1993年)に重さ3kgのショルダーフォンを市場に投入しましたが、契約件数はまったく伸びませんでした。

設備先行投資型のビジネスモデルにとって第一期分3000億円の投資の負担が重くのしかかり次第に追い詰められました。

それは当時の他事業者NTT、DDIセルラーも同じ状況でした。

 

なぜ市場は反応しないのか? 先例が無い事業のため誰も判断できません。

以下、我々の視界が無い戦いが更に続きます。

追い詰められた末、NTT、DDIセルラーと共に1993年に保証金を廃止しました。             電話加入=保証金 が当り前の時代、社内主流派の「保証金を取らずに電話を売るバカがどこにいるか」を論破できず、決定までに貴重な時間を2年浪費しました。

①の手が奏功し、契約者数が若干伸びましたが それもすぐに頭打ちになりました。

そこで“市場の声”を聞くため「アンケート調査」「フォーカスグループインタビュー」を実施しました。その結果、要望の第1位は:エリアを広げろ、第二位は:料金を下げろ、でした。

③の“市場の声”を受けて1993年末に「更なるエリア拡大(追加の1000億円)」と「若干の料金値下げ」を実施しましたが市場はほとんど反応せず、また迷路に入り込みました。

あと残された打ち手は「レンタル制廃止」と「思い切った料金値下げ」だけでした。          電話=レンタル制 が当り前の時代、レンタル制廃止に関しては“市場の声”が皆無だったため切らずにカードが手元に残っていたのです。

1994年4月に3社揃ってついに“端末売り切り制”を導入することになりました。その後の普及はまさに“うなぎ登り”でした。

【携帯電話世帯普及率】

93年(3.2%)、94年(5.8%)、95年(10.6%)、96年(24.9%)、97年(46.0%)、98年(57.7%)・・・・10年(93.2%)。

「“市場の声”なき“端末売り切り制”がこの事業のKFSだった」とは利用者も事業者も気が付きませんでした。

 

“市場の声”っていったい何なのでしょう? 

クルマ事業で成功したヘンリー・フォードはかつて『何が欲しいかと顧客に尋ねていたら「足が速い馬」と言われたはずだ』と言ったそうです。

彼は己の信念に従い“ワクワクさせる物語と夢”を大衆に提示した事業家」だったのでしょう。

彼の順番は、ワクワクさせる物語・夢を大衆に提示→“大衆の声を聞く”。

その逆は当時の私たちが辿った順番です。

Line

 

Kimo ワクワクさせる物語・夢を提示→市場の声を聞く!

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