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2012年9 月17日

NO.122-1(メインコラム)宇宙に衝撃を与えたい

今週のテーマは「宇宙に衝撃を与えたい」です。

今から500年前の1517年10月31日。

ドイツのヴィッテンベルグ大学教授をしていたマルティン・ルターは、ヴィッテンベルグのお城の教会の扉に「95カ条の提題」を貼り出しました。

当時、ローマカトリック教会が売っていた罪の赦しのための免罪符に対して、「それは違う」「罪を赦すことのできるのは教皇でなく神だけである」とルターは主張したのです。

絶大な権力を保持する教皇に抵抗した「ルターの勇気ある行動」が後の西洋史に与えたインパクトの大きさ、それは計り知れないほど大きなものです。

ちなみに、アメリカの比較文学者マイケル・ハートの「世界史に影響を与えた100人」(世界を創った100人)によれば 、

1~5位:ムハンマド、ニュートン、イエス、ブッダ孔子

6~10位:パウロ、蔡倫(紙を発明)、グーテンベルク(印刷術を発明)、コロンブス、アインシュタイン

11位~15位:パストゥール、ガリレオ、アリストテレス、エウクレイデス、モーセ

16位~20位:ダーウィン始皇帝、アウグストゥス、コペルニクス、ラヴォワジエ

21位~25位:コンスタンティヌス、ワット、ファラデー、マクスウェル、ルター

26位~30位:ワシントン、マルクス、ライト兄弟、チンギスカン、アダム・スミス

31位~35位:シェークスピア、ドルトン、アレクサンドロス、ナポレオン、エジソン

36位~40位:レーウェンフック、モートン(エーテル麻酔を発明)、マルコーニ(無線通信を発明)、ヒトラー、プラトン

41位~45位:クロムウェル、グラハム・ベル、フレミング、ジョン・ロック、ベートーベン

46位~50位:ハイゼンベルク(量子力学を確立)、ダゲール(写真を発明)、シモン・ボリバル、デカルト、ミケランジェロ (以下 省略)

 

となっています。このトップ50人の中には、

ルターのように、時の権力者に従うことを拒否し、己の信念を曲げることなく貫き通した人たちがたくさん含まれています。

② 西洋偏重の世界史観の中で、アジア人が5人エントリーされています。 輝かしいことです。

 

どうでしょうか? 常識を打ち破る発想!! 己の信念を曲げない勇気ある行動!!

日本人の中からこした人材が今後次々登場することを願ってやみません。

 

スティーブ・ジョブズは「宇宙に衝撃を与えたい」と言いました。

ルターもきっとそんな思いで、目の前の絶対権力者の壁を突き破ったのでしょう。

2012年9 月14日

NO.121-3(NO.121-1関連その2)いま、リーダーに求められる一番必要な能力

今回(121-1のメインコラム)の関連資料としてご紹介するのは、「リーダーシップ論 人と組織を動かす能力」(ジョン・P・コッター 著)です。

 

メインコラムで取り上げましたが、 コッターも「変革に巻き込むためにコミュニケーションに腐心する。」ことの重要性を説いています。

 

「リーダーシップ論 人と組織を動かす能力」(ジョン・P・コッター 著)

 

☑リーダーシップは人と企業文化に訴えかけることで機能する、柔軟でダイナミックなものです。一方マネジメントは階層とシステムを通じて機能する、論理的でスタティック(静的)なものです。私はリーダーシップをこのように考えています。ビジョンと戦略を描き、これらを実現させるために人々を結集し、彼ら彼女らをエンパワーメントするなど、さまざまな障害を乗り越えて変革を実現させる原動力であり、トップ・マネジメントのみならず、あらゆる階層のマネジャーに求められる能力であると。リーダーシップは変革を必然的に生むものであり、それが最大の効用なのです。

 

☑リーダーシップとマネジメントを同義に考えてしまう人は、変革を組織改編や人事制度の変更、人員整理といった対症療法、あるいはコントロール・アンド・コマンドなどにいきおい向かいがちです。言うまでもなく、これらの手法やアプローチも選択肢としてあるわけですが、リーダーシップを発揮することはこういうことではないと申し上げたいのです。本来組織とは、メンバーのスキルや能力を育んだり、失敗や成功から学ぶことを奨励したり、お互いに助け合ったりすべきところです。ところが現実は、資質に気づかず埋もれさせてしまったり、ロール・モデル(手本)を示さなかったり、トレーニングの機会が提供されなかったり、ちょっとつまずいた者を戒めたりと、何ともお寒い限りです。やはりリーダーシップの不在を指摘せざるをえません。組織を動かす人には、マネジメント能力だけでなく、リーダーシップも要求されるのです。

 

☑トップ・マネジメントが腹をくくっていることが前提条件ですが、そのほか最低二つのことが必要です。一つは、プレッシャーです。いままでのやり方が通用しないことを伝えて、ちょっと尻を突いてやるのです。現在のぬくぬくとした環境から厳しい世界にさらしてやるのです。もう一つは、どのようなリーダーがいま求められているのか、そのロール・モデル(手本)を明らかにすることです。どのようなリーダーシップを発揮すべきなのか、全員に認識させるのです。最近、『ジョン・コッターの企業変革ノート』を発表し、チェンジ・リーダーに求められる八つの行動原理についてまとめました。言わば私の集大成です。

ステップ1:危機意識を醸成する。

ステップ2:変革チームを組織する。

ステップ3:ビジョンを具体的に示す。

ステップ4:変革に巻き込むためにコミュニケーションに腐心する。

ステップ5:変革行動への権限を与える。

ステップ6:小さな成功を実現させる。

ステップ7:変革の歩みを減速させない。

ステップ8:変革を促し続ける。

2012年9 月12日

NO.121-2(NO.121-1関連その1)いま、リーダーに求められる一番必要な能力

今回「121-1(メインコラム)の関連その1」として、ご紹介するのは、「プロフェッショナルマネジャー」(ハロルド・ジェニーン 著/柳井 正 解説)です。

 

ジェニーン氏は「リーダーシップを伝授することはできない。それは各自がみずから学ぶものだ」と述べています。

 

リーダーシップの本質を衝いた言葉だと思います。

 

「プロフェッショナルマネジャー」(ハロルド・ジェニーン 著/柳井 正 解説)

 

☑ジェニーン氏は言う。「本を読む時は、初めから終わりへと読む。/ビジネスの経営はそれとは逆だ。/終わりからはじめて、そこへ到達するためにできる限りのことをするのだ」・・・1984年にユニクロ第1号店を出店し、自分の事業の最初の姿が見えたとき、僕自身も社員も、「自分たちでも、結構なことができるんじゃないか」と思った。その思いがすべての出発点になった。現実の延長線上で考え、できるか、できないか、よくわからないうちに、「自分はできない」と規定してしまうことは誤りだと気がついたからだ。

 

☑ジェニーン氏は「経営の秘訣」の最後を、「自分は何をやりたいのかをしっかり見定め、それをやり始めよ。しかし、言うは易く、おこなうは難しだ。肝心なのはおこなうことである」という一文で締め括っている。実行しなければ、何も生まれない。失敗はしたが、ユニクロは引き続き、世界の主要市場にすべて進出したいと考えている。世界一の企業になるために、今どんな人材や組織が必要で、何を実行するべきかを考えることを、僕は心から楽しんでいる。

 

☑「会社を統率する人間は、その会社の人びとが本当は彼のために働いているのではないということを認識しなくてはいけない。彼らは彼と一緒に自分自身のために働いているのだ。彼らはそれぞれに自分の夢を、自己達成への要求を持っている」・・・経営者やリーダーは、このジェニーン氏の言葉を真摯に受け止めてほしい。

 

☑ジェニーン氏はリーダーシップの本質を「リーダーシップを伝授することはできない。それは各自がみずから学ぶものだ」と言う。とすれば経営者はリーダーシップを学べる環境づくりや、優秀な若い人材の登用という方向でもリーダーシップを発揮するべきだろう。

 

☑社員FCの報酬について、ジェニーン氏が参考とすべき指摘をしている。「スターセールスマンには、企業のヒエラルキーの中にあっても、もっと多くの報酬が得られる他の会社へと移ってしまわないように、その市場価値に匹敵するだけのものを支払うべきだと私には思われる。彼の市場価値とは、そのセールスマンの手腕に対して他のどこかの会社が喜んで支払うであろう金額のことだ。しかし、そのセールスマンが売る製品に寄与している他のすべての人びとの幸福感と忠誠心を損なってもかまわないのでない限り、それ以上は支払うべきではない」・・・僕は、会社と個人関係でいえば、これからは“個人稼業”の時代に入っていくと思う。自分の能力を会社に市場価値で提供する。アメリカのように、人格と仕事の能力とは別だという共通の了解事項ができて、お互いに会社では仮の姿だから、仕事で対立しても、人格は認めあう。そういう社会に、ここ10年ぐらいで変わるのではないかと見ている。現在のグローバル化とはアメリカ化であるからだ。

2012年9 月10日

NO.121-1(メインコラム)いま、リーダーに求められる一番必要な能力

今週のテーマは「いま、リーダーに求められる一番必要な能力」です。

2009年3月に朝日新聞が“「昭和」で思い浮かぶ人物”について、

全国3000人を対象に実施した世論調査の結果、上位10人は以下の通りとなりました。   

1:昭和天皇(733人)          

2:田中角栄(494人)         

3:美空ひばり(143人)        

4:吉田 茂(129人)          

5:東条英機(58人)           

6:佐藤栄作(33人)          

7:長嶋茂雄(31人)           

8:松下幸之助(17人)         

9:中曽根康弘(17人)         

10:ダグラス・マッカサー(16) 

 

トップ10に、政治家(4名)と軍人(2名)が半数以上を占めていたことに驚きを感じました。

「平成の現代に再登場してほしい」との願望が込められているのかもしれません。

 

もしこうした政治家たちが現代に再登板したとしたらどんな活躍をするのか?

確かに興味あるテーマですが、 昭和の高度成長期に比べ、

「テクノロジーの進化」「グローバル化の進展」「少子高齢化」「エネルギー・環境問題の深刻化」

など課題自体がグローバル化(一国では処理しきれない)しており、

政治や行政の介入効果が小さくなってしまった現代、当時の手法が通用しないことは明らかです。

しかしもう一つ明らかなことがあります。

それはこんな現代だからこそ求められるトップのリーダーシップです。

 

私はビジネスの現場で常に次の3つを掲げています。

① 「大局に立った構想」。

② その構想を「やり抜く覚悟」と「強力なリーダーシップ」。

③ その構想の実行過程で生じる“混乱”や“痛み”について「国民(社員)を説得する力」。

 

この3つのうち、いま、一番必要な能力を一つ挙げろと言われれば、その答えは③です。

① と ② はNo2が補完できますが、③はNo1一人に懸(かか)ります。

 

国も企業もプラットフォームが“ゆらぎ”始めている現代。 もはや変化を恐れて停滞することは許されません。

いま、リーダに求められる一番必要な能力は

『実行過程で生じる“混乱”や“痛み”について「国民(社員)を説得する力」』です。

2012年9 月 7日

NO.120-3(NO.120-1関連その2)今やり直せよ。未来を。

今回「120-1(メインコラム)の関連その2」として、ご紹介するのは、「新・片づけ術 断捨離」(やました ひでこ 著)です。

 

「断捨離(だん・しゃ・り)」も大きな行動変容ですね。

 

「新・片づけ術 断捨離」(やました ひでこ 著)

 

☑断捨離(だん・しゃ・り)とは一言で言うと、 モノの片づけを通して自分を知り、心の混沌を整理して人生を快適にする行動技術ということになります。 別の言い方をすると、家のガラクタを片づけることで、心のガラクタも整理して、人生をご機嫌へと入れ替える方法。 要するに、片づけを通じて「見える世界」から「見えない世界」に働きかけていく。 そのためにとる行動とは、 「断」=入ってくる要らないモノを断つ。 「捨」=家にはびこるガラクタを捨てる。 そして「断」と「捨」を繰り返した結果訪れる状態を、 「離」=モノへの執着から離れ、ゆとりある“自在”の空間にいる私。 と定義づけます。

 

☑断捨離は単なる掃除・片づけとは異なります。「もったいない」「使えるか」「使えないか」などのモノを軸とした考え方ではなく、「このモノは自分にふさわしいか」という問いかけ、つまり主役は「モノ」ではなく「自分」。「モノと自分との関係性」を軸にモノを取捨選択していく技術です。「このモノは使える」→「取っておく」ではなく、「私が使う」→「必要」という考え方です。主語は常に自分。そして、時間軸は常に「今」。今、自分に不必要なモノをひたすら手放し、必要なモノを選んでいく・・・。その作業は「見える世界」から「見えない世界」に働きかけ、結果、自分自身を深く知ることに繋がります。そうすると、ココロまでもがす~っと軽くなります。ありのままの自分を肯定できるようになります。

 

■モノは使ってこそ・・・という「断」。モノの量と質に意識的となり、使い切れないモノ、必要以上のモノの流れを「断」していく。

 

■モノは、今、この時に、必要とされるところへ・・・という「捨」。かつて使っていたモノでも、今、必要でないのならば、いつかそのうちまた使うかもしれないと、漫然と保存、保管、収納するのでなく、今、必要とされているところへ、意図的にスムーズに送り出して「捨」していく。

 

■モノは、あるべきところにあって、美しい・・・という「離」。モノにも自分にも問いかけながら、「断」と「捨」を繰り返し、今の私に相応しいモノを選びぬく。絞り込まれ、厳選されたモノたちは、各々割り当てられた空間に、自ずと戻るように「離」ていく。